「とほ山の峰越の雲のかがやくや 峰のこなたの山ざくら花(若山牧水)」
朝まだき、飛騨街道に車を走らせていると、遥かな峰のかなた
水面にたちこめる朝靄の中から朝日に照らされた山桜が浮かび上がります。
幽玄な様にうっとりしますが、春は足早。みなさまいかがお過ごしですか?
金山町四つの滝 |
牧水の和歌は旅情に溢れ、よむ者に郷愁を呼びさまします。
朝霧が立ち上る水面、極寒の山間に響き渡る梢のきしみ
ひそやかな水の音、射し込む陽光、逢魔ヶ時の気配
暮れなずむ街のぼうとした明かり そして雪の影・・・
忘れ去り 封じ込めてきた心の原風景のなかを
せつないやるせなさを伴なって、つかの間の安らぎへと誘ってくれます。
美しい春です。時には日常を離れちょっとした旅にお出かけしたくなります。
では、よい一日を!